Monthly Archive for 9月 2016
第 33 回 中・四国旧石器文化談話会開催の御案内
時下,ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。
さて,第 33 回中・四国旧石器文化談話会を下記の要領で開催いたします。御多忙中とは存じますが,御参加いただきますよう御案内申し上げます。
第 33 回中・四国旧石器文化談話会 開催要項
1 日時
2016(平成 28)年 11 月 12 日(土)午後1時 30 分から 11 月 13 日(日)正午まで
2 会場
美祢市民会館 大会議室(山口県美祢市大嶺町東分 326-1)
3 テーマ
「後期旧石器時代西日本における交流
―中・四国とその周辺の瀬戸内技法の広がりとその背景―」
考古学とは,人類集団によって遺された物質文化である考古資料の分析を通して,その人類集団の生活や社会,そしてその変化のプロセスを考察する学問である。旧石器時代においても,石器の詳細な観察や分析を通して多様な現象が把握され,その背景にある人類集団の動態が考察されている。例えば中・四国地方のトピックを挙げると,瀬戸内技法の広域的分布現象が把握され,その背景には,情報の伝播や人類集団の移動といった交流があったと考察されている。そして,その考察には他学問分野の理論も援用されている。
しかし,問題は,このように提示された「背景」(=仮説)の検証である。旧石器時代に遺される物質文化は石器が主で,きわめて限定的である。したがって,この「背景」に対する,他の資料の分析によって行われるべき検証がされにくく,言いっぱなしになってしまうという難点が横たわっている。
このことを踏まえ,今回の中・四国旧石器文化談話会は中・四国地方と九州の結節点である「山口県」で開催されることから,「後期旧石器時代西日本における交流―中四国とその周辺の瀬戸内技法の広がりとその背景―」と題し,「交流」という言葉で説明されるこの「背景」の具体像,そして,その検証方法や検証の可能性について議論したい。
なお,山口県では旧石器時代遺跡の発掘調査が少なく,資料の新発見がなかなか見込めない。その代わりに「頭」を使って議論し,今後に起こりうる発掘調査で実践できるよう,準備の会ともしたい。
4 日程
第1日目(11 月 12 日)
13:00 受付開始
13:30~13:40 開会
13:40~14:30 研究報告1「西南四国における瀬戸内技法の伝播」
多田 仁(公益財団法人 愛媛県埋蔵文化財センター)
14:30~15:20 研究報告2「九州における瀬戸内技法の伝播」
越知睦和(佐賀県教育委員会)
15:20~16:00 休憩 美祢市歴史民俗資料館(無料)見学
16:00~16:40 調査報告「愛媛県久万高原町上黒岩第二岩陰遺跡の調査」
遠部 慎(久万高原町教育委員会)
16:40~17:00 各県の近況報告・事務連絡
(18:00~ 懇親会 会場…美祢グランドホテル,会費 5,000 円前後)
第2日目(11 月 13 日)
9:00~ 9:50 研究報告3「東海地方における横長剥片剥離技術」
富樫孝志(静岡県教育委員会)
9:50~10:40 研究報告4「石器と土器の広域的分布現象の解釈の比較検討」
山根謙二(美祢市教育委員会事務局)
10:40~10:50 休憩
10:50~12:00 全体討論
12:00 閉会
(12:10~13:00 幹事会)
5 参加費等
1,500 円(資料代含む)
6 参加申込方法
参加希望者は,氏名,連絡先(住所・電話番号・メールアドレス),参加スケジュール(1日目,懇親会,2日目の別)を記載し,電子メールあるいは郵送にて 10 月 31 日(月)までにお申込みください。同一の職場・大学等で複数の参加者がある場合は,取りまとめてお申込みいただければ助かります。
なお,宿泊の斡旋を希望される方はその旨も御記載願います。斡旋する宿泊先は,美祢グランドホテル(シングル1泊朝食付き 6,800 円(税込))で,先着順(30 室提供可)とします。禁煙室・喫煙室の希望も受け付けますが,御希望に添えない場合もあります。 宿泊斡旋希望 の締切りは 10 月 12 日(水) とさせていただきます。
【参加申込先】
電子メールの場合 chuushikyuusekki▲yahoo.co.jp(▲を@に置き換えて下さい)
郵送の場合の申込先及び問合せ先
〒759-2292 山口県美祢市大嶺町東分 279-1 美祢市歴史民俗資料館内
美祢市教育委員会事務局文化財課気付 山根謙二
TEL 0837-53-0189
7 その他
(1) 自家用車でお越しの方は,美祢市役所の駐車場に停めてください。
(2) 公共交通機関でお越しの場合,JR 美祢線をご利用ください。会場は JR 美祢線美祢駅より徒歩 10 分です。